有元葉子先生のコラム

~忘れられないカナダのメープルチョコレート~

メープルシロップの故郷、カナダ・ケベック州を旅行した時、あるショコラティエを訪ねる機会がありました。モントリオールの郊外にあるチョコレート屋さん“CM Chocolatier”(シーエム・ショコラティエ)”の人気ショコラティエ、クリストフ・モレルさん。モレルさんはいくつものコンクールで賞をとっていて、シルク・ド・ソレイユの記念公演でのデザートを担当したこともある素晴らしい経歴の持ち主です。

モレルさんは、高さが1メートルほどもある大きなチョコレートのメープルの木や、メープルシロップとチョコレートで作ったキャラメルなどを数日前から用意し、心からもてなして下さいました。なかでも私が一番感動したのは「メープルチョコレート」。小さくて真っ赤な丸いチョコレートが、白い紙の上に日の丸のように置かれていたのです。モレルさんの心遣いも嬉しかったのですが、このチョコレートをいただいたら、とても美味しくて感激してしまいました。あまりに美味しかったのでたくさん日本に買って帰り、しばらくの間楽しみにしていたくらいです。私は元々甘いものが得意ではないのですが、このメープルチョコレートの味は今でも忘れられません。

ところで、私はイギリスのロンドンに年に数回訪れるのですが、滞在中はチェルシーにあるファーマーズマーケットでよく食材の買い物をします。ここで売られている野菜や果物は美味しくて、雰囲気も良いのでお気に入りの場所です。

そのファーマーズマーケットの一画に、素敵なチョコレート屋さん“William Curley(ウィリアム・カーリー)”があります。このお店のショコラティエ、ウィリアム・カーリーさんは、日本の食材を使ったチョコレートを作っていて、どれもとても美味しいのです。そしてカーリーさんのチョコレートに出会った時、モレルさんのメープルチョコレートのことを思い出し、「ぜひカーリーさんにメープルを使った美味しいチョコレートを作ってほしい」と思うようになりました。今度、カーリーさんのお店を訪ねる機会があったら、カナダのピュアなメープルシロップをお渡しするつもりです。
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